2016年4月2日土曜日

HCI製品の簡単な比較

今回は自分の整理がてら、HCI製品の簡単な整理をば。

なお、個人的な整理なので、少し違う等々あるかもしれません。。。

悪しからず。



さて、対象にするのは、次の3製品です。

1.Nutanix Xtreme Computing Platform(以下、Nutanix)

2.hpe hyper converged 250(以下、HC250)

3.VCE VxRail Appliance(以下、VxRail)


概ね、執筆時点で比較検討されるものとして挙げました。

ユーザの皆さまもニュースで見聞きしているところだと、

概ねこのようなところかと思います。

この3製品を今回は簡単ではありますが、

2つのポイントで整理してみようと思います。


1.ストレージの実装の違い

まずアーキテクチャという観点で、

NutanixとHC250のグループと

VxRailのグループに分かれます。

この大きな違いとしては、ストレージコントローラ機能を

どこで持っているかということになります。



NutanixとHC250はストレージコントローラ機能を

仮想マシンとして実装し、稼働させています。

ローカルのディスクは一度ストレージVMにマウントされ、

そのストレージVMがNFSなどのプロトコルをしゃべり、

ハイパーバイザがそこを参照する、というやり方をしています。


対してVxRailはVMware vSphereの機能である Virtual SANを利用し、

ハイパーバイザレベルでストレージコントローラ機能を

動かしています。

こちらは一度ストレージVMを介して・・・ということがない仕組みです。


大きく違いますね。


これだけ見るとNutanixやHC250の方が明らかに遅い、

というような感じも受けますが、

実際稼働している限りではそれほどの印象は受けていません。

(実測データではないのですが、)

現状ハイパーバイザが優秀になったこともあり、

ローカル資源をマウントして利用した際のパフォーマンスも

遅延もそれほどでない仕組みになってきたことが

大きいのではと思います。

勿論、厳密に測定してみたらどうかはわかりませんが、

ソフトウェアの処理性能という別の壁もあるだろうと思うので、

最終的にはおあいこかもしれませんね。

パフォーマンス以外の観点でこの違いを見てみると、

ハイパーバイザの選択制というところが

大きく異なるところです。

NutanixとHC250は仮想マシンとしてストレージ機能を実装しているので、

ハイパーバイザの変更も実装可能です。

特にNutanixはvSphere,Hyper-V,KVM(Acropolis Hypervisor)が対応するなど、

顧客に選択制を提供しています。

この選択制があることから、

今後実装の幅を活用した提案も、少しずつされています。

(これはまた別の機会にご紹介します)


2.冗長性などの違い

ではNutanixとHC250も簡単に比較してみます。

Nutanixのストレージコントローラは

Nutanix社独自開発のLinuxベース仮想マシンで提供されています。

サーバに搭載されたディスクを束ねているのですが、

ポイントはローカルディスクは

特にRAIDコントローラなどで束ねないまま、

直にマウントする形になっているということです。

Nutanixのコンセプトとしては、

冗長性や並列の書き込みなどはすべてソフトウェア側で対応するので、

特にHW的な機能に頼らないようになっています。

つまり、HW一般的な機能さえ持っていれば

どれでも使える、ということがあります。


対してHC250はHWメーカーらしく、

HW的にできることはHWでやるコンセプトなのか、

RAID機能はHWのコントローラに任せています。

ちなみにコントローラはStoreVirtualベースの仮想マシン

結果的にはどちらも冗長性と高速性を実装できているので、

コンセプトの違い、というところでしょうか。




今回は代表的なHCI製品3つの比較ポイントを記載しました。

次回からはその中で今最も勢いがある

Nutanixに焦点を当てていきたいと思っています。



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